近年、HTML メールで配信されるメールの数が急激に伸びています。
メールマーケティングを行う上で利点の多い HTML メールですが、いい面ばかりではありません。
送る相手によってテキストメールと HTML メールを使い分けることが、
メールマーケティングの効果を高めるポイントです。
今回は、HTML メールとテキストメールのメリットとデメリットを比較して、
それぞれにあった活用シーンをご紹介します。
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HTML メールは危険?
一昔前、HTML タグを使う HTML メールは、「ウイルスに感染して情報漏えいにつながる恐れがあるので、送らない方が良い」と言われていました。
とくにビジネスメールでは、信頼を損ねる恐れのあるHTMLメールは敬遠されていたにも拘らず、最近は企業間でも HTML メールが急激に普及しています。
危険視されていた HTML メールがどうして普及しはじめているのか、その理由について見ていきましょう。
セキュリティの進化
そもそも、なぜ HTML メールが危険視されていたかと言うと、メールを配信する側も、受信する側もセキュリティが甘かったからに他なりません。
現在はメーラーのセキュリティレベルが上がり、HTML メールでも勝手に迷惑メールに分類されなくなったこと、送信側でもセキュリティ対策を行うようになったこと、受信側のリテラシーが上がったため、HTML メールの悪用が容易ではなくなったのです。
スマートフォンと HTML メール
HTML メールの普及に最も大きな影響をおよぼしたのがスマートフォンの登場です。
2008 年を境に、ガラケーからスマートフォンへ切り替わり始め、容量が大きな HTML メールを受信できるようになったことが大きな要因です。
スマートフォンは私たちの生活になくてはならないデバイスとして定着し、パソコンでなければできなかったネットショッピングや動画閲覧など容量の大きな通信が手軽に行えるようになりました。
画像や動画を使い、伝えたい情報を魅力的に訴求できるため、ネットショッピングとの親和性が極めて高いことが分かりました。
そのため、EC サイトを運営する企業を中心に、急速に HTML メールを活用するようになったのです。
HTML メールの特徴
HTML メールとは、HTML タグと言うプログラミング言語によって作成されています。
画像を張り付けたり、文字の大きさや色を自由に設定できたり、レイアウト整えて読みやすくすることで、訴求力が高いと言われています。
HTML メールのメリット
HTML メールは画像や動画を使った視覚的な効果によって、商品や情報を魅力的に伝えることができます。
また、配信メールの開封率やクリック率を計測できることから、メールマーケティングの施策を打つ際の、指標を設定することができます。
HTML メールのデメリット
訴求力の高いメルマガを送ることができる一方で、HTML メールを作成するには専門的な知識が必要なため、誰でも簡単に作成できるというわけではありません。
送ったHTML メールにタグにエラーがあると、プロバイダーからスパム認定される恐れがあります。
しかも、そのメールだけでなく、同じメールアドレスで送信されたメールが迷惑メール扱いされてしまう可能性もあります。
また、HTML メールを受信した環境によっては、デザインが崩れていたり、容量不足で画像が表示されない不具合もあるのです。
テキストメールの特徴
テキストメールとは文書だけで作成されたメールの形式です。
文字と記号のみで構成されるため、単調な文面になりがちですので、見出しや段落、区切りとなる装飾などを工夫することで、文章を読みやすくすることが重要です。
テキストメールのメリット
文字と記号だけで構成されているため、受信環境によって表示崩れが起こることがありません。
また、普段私たちが使っているメールと同じ要領で作成できるので、誰でも簡単にメルマガを配信することができます。
テキストメールのデメリット
テキストだけで構成されているため、見た目のインパクトは期待できません。
先ほど説明したとおり、装飾で工夫することが必要です。
また、テキストメールでは開封率を計測することができないため、メールマーケティングには向かないでしょう。
2014 年に 1000 人を対象に行った調査によると、「テキストメールと HTML メールのどちらを好むか」というアンケートに対して 3 分の 2 近くが HTML メールを好むと回答しました。
確かに HTML メールは画像などの視覚効果で魅力的に見せることができるため、感覚的にメルマガを読むことができます。
メルマガ担当者の方も、手間はかかるけれども HTML メールの方が読者にも好かれていると感じているのではないでしょうか。
ですが、ちょっと待ってください。
実は、HTML メールは開封率が低下してしまうリスクを含んでいるのです。
メールを受信するユーザーによっては、画像が多く含まれているメールは広告のメールだと判断されてしまい、メインのフォルダー以外に振り分けられてしまうケースがあるのです。
そうなると、せっかく手間をかけて作成したにも拘わらず、他の広告メールに紛れてしまい開封される確率が下がってしまうのです。
配信するメールの形式は目的に応じて選ぶ
どちらのメール形式にもメリット・デメリットがあるため、一概にどちらが良いとは言い切れません。
メルマガの内容や、読者のターゲットをよく考えて、目的にあわせたメール形式で配信することが求められます。
では実際に、目的別にメール形式を選んでみましょう。
BtoC や EC サイト
BtoC や EC サイトの定期メルマガは、やはり視覚的に商品の魅力を訴えることができ、訴求力のある HTML メールがいいでしょう。
開封率やクリック率を計測できるので、ユーザーの興味・関心が何なのか分析できるのも利点です。
BtoB や情報系
BtoB や情報系のメルマガであれば、ビジネスシーンでも違和感のないテキストメールをおすすめします。
しっかり読んんでもらうことが目的ですが、まずは信頼関係を築くことが重要です。
なぜなら、セミナー開催やイベントの案内など、ここぞという時に訴求力を高める目的で HTML メールを使うなど、配信メール形式を使い分けるのもひとつの方法だからです。
まとめ
メルマガを配信するには、まずそれぞれのメール形式のメリット・デメリットを理解しておく必要があります。
ユーザーにとって読みやすいメルマガとは何かを考え、そのうえで内容や目的、ターゲットに応じたメール形式を選択しましょう。
送る相手によってテキストメールと HTML メールを使い分けることで、メールマーケティングの施策を行い、開封率・クリック率の向上をめざしましょう。
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