メールは書き出しが大切!ビジネス&個人向け挨拶文の書き方【例文紹介あり】
企業では日常的なメールのほかにも、決算月や人事異動、季節の変わり目などに合わせて、
「挨拶メールを送る」ことがあると思います。
メールを送る相手の中には、親しい間柄や敬意を払うべき相手など、
さまざまな人間関係があるはずです。
このように多様な人間関係のなかで、挨拶メールを送る際に
注意すべきことは「相手との距離感」です。
メールの文面として分けると、「ビジネスマナーを重視した挨拶文」
「親しい間柄向けの挨拶文」の2つが考えられます。
そこで今回は、『メールは書き出しが大切!ビジネス&個人向け挨拶文の書き方【例文紹介あり】』と題し、
相手との距離感を考慮した挨拶文の書き出し方と各文章の意味などについて、紹介します。
相手との距離感を把握する
ビジネスをするうえで「対面だけでなくメールでも適切な挨拶をすること」は大切です。
そのためにも、自身と相手の距離感を考える必要があります。
面識があまりない人に対して、フランクな感じで挨拶をするのはよくありません。
また、個人間では親しい間柄だからといって、ビジネス上の関係性を考慮しない挨拶をすると、
相手によっては不快に感じる場合もあるかもしれません。
「TPO(※)に合わせた挨拶」をして、相手に不快な思いをさせないようにしましょう。
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※TPOとは
TPOとは「Time(時)」「Place(場所)」「Occasion(場合)」の頭文字を取った和製英語で、考案者は
1950年後半~1970年前半に一世を風靡(いっせいふうび)したファッションブランドのVAVの石津謙介氏です。
元はファッション業界の言葉として使われており、TPOに合わせた服装を提案するために作られたものです。
今では服だけでなく、言葉遣いなどにも利用されています。
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メール作成時に守っておきたい7つのマナー
メール内容を作るときに「守っておきたい7つのマナー」があります。
- どのような理由でメールしているかわかる件名にする
- 本文冒頭には「会社名、部署名、役職名、名前」の順番で宛名と挨拶文を記入する
- 自身の社名や名前を書く
- 拝啓と敬具は省き内容は簡潔に
- 件名と内容がマッチしているか誤字脱字や表現に問題はないか確認
- 最後には締めや結びの挨拶を記入する
- 署名は必ず書いておく
この7つのマナーを意識しながらメールを作ることで、相手に失礼のない内容のものを作成することができます。
ビジネス向けメール書き出し部分の挨拶文
ビジネス向けのメール書き出し部分で、よく使われる挨拶文は以下のとおりです。
「お世話になっている」を使う
日常的によく耳にする挨拶文の一つとして、以下のようなものを見たり聞いたりしたことがあると思います。
- いつもお世話になっております
- いつもお世話になり、ありがとうございます
他にはどんな表現があるのでしょうか。
少し形式ばった物の例を見てみましょう。
【例】
- 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます
- 平素は格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます
- 平素は格別のご愛顧を賜り、厚くお礼申し上げます
ビジネスで使う場合、「ご高配」は「お世話」を意味しているため
「平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます」は
「いつもお世話になっています」と同じ意味になります。
また、2つ目の挨拶文にある「平素は格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます」の意味は、
「平素=日ごろ」「格別=特別」「お引き立て=ひいき、ご愛顧」「賜り=もらう」となります。
そのため「いつも特別にひいきしてもらって、ありがとうございます」という挨拶文を書いたことになります。
メールを送る相手に合わせて言葉を選んでみましょう。
「ご清栄」「ご健勝」などを使う
クライアントに向けて繁栄を祝ったり、あるいは祈る意味を込めた文章を書くことがあるかと思います。
繁栄を意味する言葉には以下のような物があります。
- 盛栄=商売繁盛
- 清栄=健康や繁栄
- ご発展=一層進んだ状態
- ご隆盛=勢いよく盛んに栄える
例えば、盛栄を使って挨拶文を書いた場合「貴社におかれましては、ご盛栄のこととお慶び申し上げます」となり、
「商売繁盛をお祝いします」という意味になります。
例文としては以下のとおりとなります。
【例】
- 貴社におかれましては、ご盛栄のこととお慶び申し上げます
- 貴社におかれましては、ご清栄のこととお慶び申し上げます
- 貴社におかれましては、ご発展のこととお慶び申し上げます
- 貴社におかれましては、ご隆盛のこととお慶び申し上げます
単語を入れ替えるだけで同様の別表現に変更できるので、毎回同じ文章ではつまらないと感じたときには、
バリエーションを持たせて書いてみるのもよいでしょう。
個人向けメール書き出し部分の挨拶文
個人向けのメール書き出し部分の、挨拶文は以下のとおりです。
個人向けにメールを送る場合は、主語に「貴殿」「貴方様」「皆々様」を記入してください。
「お世話になっている」を使う
親しい間柄であれば、以下の挨拶文でも失礼はないと思いますので、以下の例文を使用しても問題ないでしょう。
例文としては以下のとおりとなります。
【例】
- いつもお世話になっております
- お世話になります
- 平素よりお世話になっております
- 日ごろより、大変お世話になっております
「ご清栄」「ご健勝」などを使う
個人向けのメールで、繁栄などを祝う挨拶文を書くことがあるかと思います。
繁栄を意味する言葉としては、下記のような言葉があります。
- 清栄=健康や繁栄
- 健勝=健康ですこやか
- 清祥=健康や幸福な暮らし
つまり「相手の健康などを気遣う」挨拶文として使用ができます。
例文としては以下のとおりとなります。
【例】
- 貴殿におかれましてはご清栄のこととお慶び申し上げます
- 貴殿におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます
- 貴殿におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます
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※注意点
個人向けに使う場合にも注意点があります。
喪中やお悔みの方などに使うのは控えましょう。
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シーン別のメール書き出し部分の挨拶文
この段落では、シーン別の挨拶文について解説します。
初めてメールを送る相手への挨拶文
初めてメールを送る相手への挨拶文を作成する際は「初めてであること」を明記しましょう。
そのため、「お世話になっております」ではじめるのではなく「初めまして」など、
初メールだということがわかる文言を使うことをおすすめします。
- 初めまして
- 初めてご連絡を差し上げます。〇〇と申します
- 突然のご連絡、失礼いたします
- 突然のメール、失礼いたします
- 〇〇様からのご紹介で、ご連絡させていただきました
久しぶりの相手へメールを送るときの挨拶文
久しぶりの相手へメールを送るときの挨拶文は、相手との距離感や温度感を加味しつつ作ります。
相手が目上、立場のある人なら、ていねいな挨拶を行いましょう。
親しい相手へは「お久しぶりです。お元気にされていますか」といったやわらかい表現で問題ないでしょう。
- 大変ご無沙汰いたしまして申し訳ありません
- 大変ご無沙汰しております。〇〇でございます
- お久しぶりです。その後いかがお過ごしでしょうか
- すっかりご無沙汰いたしまして申し訳ございません
- 長らくご無沙汰しております。久々の連絡になり申し訳ございません
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
相手にメールを送る際は「挨拶文を必ず入れることをおすすめ」します。
人間関係が薄い状態で、不適切な挨拶文を使うのはNGです。
挨拶文を書く場合は、相手との距離感を考えつつ行いましょう。
以上、『メールは書き出しが大切!ビジネス&個人向け挨拶文の書き方【例文紹介あり】』でした。