セグメント配信の活用方法
前回は、セグメント配信のメリット・デメリットをご紹介しました。
セグメント配信の概要は顧客の分類・絞り込みによるマーケティングの最適化です。
ここではセグメント配信の活用方法や具体例をみていきましょう。
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属性と行動による分類
セグメント配信における分類では、メール配信対象者をさまざまなファクターによって分類していきます。
前回は、メーリングリストの顧客を「属性」や「行動」によって分類していく方法を見ていきました。
例えば、年齢、性別、職業、居住地域、趣味などは「属性」での分類です。
商品購入履歴やメール開封率、特定の種類のセミナーやイベントへの参加、サイトの訪問履歴などは「行動」による分類です。
さらにマーケティングオートメーションなどを活用することで、よりタイムリーで適格なセグメント配信を行えるように体制を整えておきましょう。
前回の記事はこちら
セグメント配信の活用例
では、ユーザーにとって、ぴったりの情報を届けるためには、具体的にどのようにセグメントすればいいのでしょうか?
実際に行われているセグメント配信の活用方法を紹介します。
小売り・ネットショップ
小売りやネットショップでセグメント配信をする場合、期間限定のキャンペーンや、新商品・おすすめ商品などを配信するのがおすすめです。
しばらく来店頻度やサイトへの訪問までの期間が空いているユーザーには、新商品や、以前購入した商品に関連するものを、定期的に同じ商品を購入しているユーザーに対しては、継続利用者が対象の、おトクなキャンペーンのお知らせなどを送るといいでしょう。
また、全国に利用者がいる場合は、九州・沖縄地方在住者に対して「ひと足先に、春の〇〇キャンペーン」など地域限定キャンペーンを行ってもいいかもしれません。
営業・マーケティング
営業・マーケティングで活用するには、ユーザーの行動に対してセグメントしましょう。
新規顧客なのか、既存顧客なのか、または資料請求や問い合わせ内容で配信メールの内容を変えましょう。
今気になっている情報をピンポイントで渡すことで、信頼感が増していくことでしょう。
学校・自治体
セグメント配信は、学校・自治体からの連絡にも活用できます。
学校ではさまざまな行事が年間を通して開催されますが、全校生徒対象のものもあれば、学年ごとのもの、入学予定者などさまざまです。
自治体が開催している行事や予定、保育園の入園手続きについてのお知らせなど、それぞれの情報を必要としている人だけに配信します。
その情報を必要としている人にだけセグメント配信でお知らせをすれば、情報が埋もれることなく、確実に届けられるのです。
また、一斉配信ではないことをユーザーにも意識してもらうため、メールには差し込み機能などを使って「個人へのアプローチであること」を強調するようにしましょう。
継続的な分類と調査がカギ
顧客を属性や行動によって分類するというのは、決して簡単なことではありません。
いったんは順調にいっているようにみえたとしても、徐々に効果が薄れてくることも珍しくないのです。
セグメント配信では、個々の顧客を対象としたメール配信に注力しなければなりません。
セグメント配信の理想を極端に表現すると、全ての顧客に対してそのニーズを最大限くみ取った個別メール配信を行うことにないります。
もちろんこれは現実的に不可能なので、実際には「いかに効率よく分類し、いかに的確な内容のメルマガを配信できるか」が重要になってきます。
これで完成形というものがセグメント配信にはありませんから、常に顧客の動向を注視するとともに、効果がないと感じたら思い切った修正を行うことも重要になってくるでしょう。
まとめ
メールを送る配信先を分析して絞り込むセグメント配信を導入することにより、メルマガによる効果は大きくアップすることが期待できます。
セグメント配信はその効果の高さから、注目を集めるメールマーケティング手法の一つです。
例えば、配信されたメールをきっかけにWebサイトに訪問したり、買い物をしたりします。
しかしその一方で、配信されたメールがまったく開封されない、あるいは配信をきっかけに退会者が増えるケースもあるのです。
後者のように、効果があまり出ない、または逆効果になっているのに、ただ漫然とメーリングリストへ一斉配信を行っていても状況が良くなることはありません。
よりきめ細かな顧客分類に基づいたセグメント配信を行えば、メルマガの開封率、クリック率は格段にアップし、コンバージョンにつながっていくことでしょう。
顧客を「分類すること」は、ひとえに個々の顧客の心理や行動原理を探ることです。
つまり「お客様の立場になってサービスを考えること」が、セグメント配信の本質であるともいえます。
まずは結果を恐れず、自分なりの分類方法でセグメント配信を行ってみましょう。